期待して下さい。

昨日サンシャイン水族館ラグーン水槽の水流装置の仕様の承認がようやく降りた。
半年以上前から試案と議論を飼育係のO塚さんや設備のY田さんに大成建設さん、擬岩のファクトリーさんと時間の調整をしながら進めてきた。 
TunzeMasterStream 65151時間に50000Lから150000Lの水流を起こすポンプを6mの水槽に4箇所取り付け60度に旋回しながら水流を起こす。 アクアリストの水槽ではよく見られるものだが水族館の規模としては先端となる。 サンシャイン水族館は間違いなくアクアリストに近い水族館になるだろう。 これから一ヶ月で製作が間に合うかが微妙ではある、


そして昨日は元B=BOXの店長ジャイアンが地元成田市でAQUALOVERSを開店した。

SN3R0037.jpg

なんでアクアジャイアンとかジャイの海くらいのいかつい名前にしたほうがわかりやすいのに可愛い店名にしたもんだ。昨日は池袋に泊まっていたのでこれから覗きに行ってみよう。


最後に満を持してというわけでもないがLEDのSystemLightの最高峰と評価の高いEcoLamps社のKR92 KR93の取り扱い開始します。
第一便は明日入荷予定です。 

KR92については1.023のエイジさんのBlogに詳細がありますが、実物の検証もお願いしましょう。

KR92 30 45 60 90 120

KR93 30 45 60 90 120
と各サイズ少量づつの入荷です。 

水曜日には販売開始出来るように進めて生きます。


マイナス180W

スペシャルなオファーの照明システムを作って欲しいと依頼を受けて2か月間悩んでいる。


もちろん、サンゴ水槽でもSPSがメインで、コモンサンゴにとって発色の良く維持出来るようなシステムを作るのである。 


いろいろ見てきた世界中の綺麗なお手本になる水槽の照明から器具の選定や球の種類や照射時間にサンゴの種による相性などデーターを照らし合わせて、ほぼこれならというイメージは出来ている。


だが、どうしても気になる照明が有り、試してみたくなりコンタクトをした。ⓔco-lamps社のKR92とKR93であった。


1月にバンコクのSIAM REEF CLUBの円形水槽で見た時の印象が離れない。
正直LEDのシステムライトについては時期尚早と思いMAX-SやVertexについてもずっとスルーしてきた。


LEDはvolxさんのレディオシリーズは扱っていますがまだまだHQIには到底及ばないと思っていた。
そんな時に。東日本大震災になり日本中が節電をしている状況でこんなに煌々と照らしているCoral Reef tankの照明が少しでも生体に影響なく節電出来るのなら、そろそろLEDで本格的なサンゴ飼育に移行しなければいけない時期に来ているのかと思い、とりあえず現物を手に入れようとEmailをした。


サイトを見ると世界各国に代理店が有り、価格もかなり高額である。サイトも英語なのでいったいどこから送られてくるのかもわからないまま数日が経ったある日、見覚えのない海外からの電話が携帯に入り取ると、久しぶり、元気ですか?日本ダイジョウブー?と広東語訛りの日本語が聞こえる。


んん?その声はひょっとして??アルバート リーさん?そう!私今、ⓔco-lampsの会社でお茶してる貴方の事聞かれたから電話した、大丈夫この照明凄い良いよ。何も心配いらない!もう実績有る!安心して使ってみてと早口でまくしている。


それより日本の地震心配!今度いつ香港来る?またおいしい海鮮中華食べに行こうご馳走するよと言い電話を切った。 相変わらずだが嬉しい。彼は香港のアクアリウム雑誌AquqZoneのオーナーである。彼とはもうこのブログを始めたころからの付き合いで神戸の「旧香港酒家」の施さん現群愛賓館の親戚になる。 
アクアリウムの業界は狭い、どこかで繋がっている不思議である。


そんな感じでとりあえず数台オーダーをしてみたものが要約一昨日届きました。
さっそく取り出していじくりまわす。 

事前に用意していた取説の日本語版の通りにさわり、間違いや、表記のおかしい部分を確認する。 いくつかきになる部分を修正する必要がある。


日本語の表記には難しい部分がある。しかし、期待を裏切らない出来栄えでとても明るいKR92は販売から1年以上は経過している。それなりの実績がある詳しくはZezevitを見てほしい。


さっそく待ち望んでくれていたお客様のMS120150Wx2蛍光灯20Wx4の合計380WのシステムライトとKR93-48(S) L122×W20.5×H3.5 200W 13.3Kgと交換してきました。
水槽サイズが1600Wx700Dx650Hのほぼ真ん中に前よりに吊るして較べてみると明らかにより明るく見える。 マイナス180Wの節電効果がある。
 

このライトはサイズが日本の規格サイズより少し大きい。600用だと62cm900だと91cmあるたとえば900Wx600Dx600Hの水槽ならKR92-24とKR93-24を真ん中に並べてはどうだろう?


そうすれば両端は15cmずつ空くし前後も10cmずつ空く両サイドのLEDは30度くらいのレンズで集光だが本体の端まであるからかなり明るいし岩組の隙間を考えればちょうど良いのではないか? 
気になる価格だが本家のOnlineshopよりお安く販売することが出来たのでご確認ください。初回ロットに付、販売価格の10%を東日本地震の義捐金として贈らせていただきます。

1000000ドルの夜景

日曜日から急遽香港に行って来ました。当然ⓔco-lampsのミーティングの為という事ですが、もっと詳しく商品を知りたいのと、これからお付き合いが始まる相手とのコミニケーションがうまくいくのか?などがより良い商品を開発出来る事に繋がると思う。

 
香港国際空港に着くとアルバートさんが出迎えてくれていました。ありがたい、2泊3日のスケジュールのアレンジをお願いしたので、時間の無駄がないように来てくれていた。


もう4年ぶり?になる香港のアクアリウム業界はどう?と聞くとダメ全然アカンと言っていた。
何がアカンねんと大阪弁で聞くと安売り競争しすぎて利益が取れないのにどんどん家賃だけが上がっているからお店が1階から2階3階と上に逃げるか潰れて無くなると言っていた。そういえばAqua-Zoneも最初の会社が潰れて彼が買い取り経営するようになっている。あの当時紹介してくれた,若いお友達たちはもう金魚街から消えていない様だった。

自然淘汰と言うべきか自業自得と言うべきか?お魚のビジネスは労働時間が長く、利益が少ないのは日本も同じで、結局夢だけでは食えないのが実情である。
他業種から趣味が高じてお小遣い稼ぎみたいに隙間を突こうとする人は、後を絶たないが5年10年と継続し少しずつでもお店を広げてお客様を大事にお付き合いしている店主になれる人はいったいどれくらいいるのだろう?
結局、その場しのぎのお金に振り回されて義理や仁義をおざなりにして行き場を失って逝くんだよな?そう俺のまわりもそんな人達がもう何人も消えて逝った。
淋しいけど、自分で自分が器用だと思う人ほど居なくなる。そんなもんなのか不器用な実直な人ほど生き残る。

香港の若いパワーが消えてしまったのは残念だが、確実に世代は交代する時は来る。
ホテルにチェックインした私にⓔco-lamps社のCharlesさんが早速合流し、広東語、英語、日本語の怪しい会議をした。初回ロット20数台の内唯一の点灯不良が有ったTetsuo氏のKR93-12を渡し、どれくらいの確率で故障が有る?と聞くと200台の内の一つで大体が輸送時の振動によるハンダの剥離や基盤のずれで、パーツ交換で直ぐに修理が出来るものだという。


ⓔco-lamps社は主に商業施設や家庭で使うLEDの照明を生産している会社でヨーロッパやアメリカに向けて販売している。一般照明が90%で10%がアクアリウムの照明で工場は中国に有るがLED素子やACアダプターは台湾製だと教えてくれました。ISO140001を取得している工場は次回に見学させていただくことにして、一緒に金魚街に行きました。ここで、香港の代理店をしている日旺水族館(ヤットウォンアクアリウム)のリチャードさんと会う。お互いに名前は知っていたが会うのは初めてだった。

Evidence from theory 

リチャードさんのもう一つのお店海洋世界水族館オーシャンワールドアクアリウムにKR92の初号機で維持されたサンゴ水槽がある。


2年前に発売されたKR92をずっと使っている水槽でSPSも成長しているし発色も良い。1200x450x450くらいの水槽にKR92-36(92cm)のLED150Wだけでこの状態である。 


この実績を見れば疑う余地はないだろう? 
論より証拠が優先して当然だ。 


もちろん照明だけでは維持できないのでショップの日常管理も良いからなのだが使えない照明も多々あるから2年間故障の無いKR92は良いLEDシステムライトだと言い切った彼の言葉の意味は大きい。


この店にはまだ香港でしか販売されていないⓔco-lampsの他のLEDもあった。
これらは早速サンプルとして日本に送られてくるだろう。

こうして香港やタイで実績を目の当たりにした私に、彼らはLEDの利点として発熱量を上げていた。 メタハラ多灯は消費電力も凄いが発熱量も凄いので熱い香港やタイではクーラーに対する負荷が軽減される。

私も大阪の真夏は香港やタイに負けない暑さになるので帰国後すぐに一番奥の水槽のスーパークールを外してKR92-36Bに交換しました。
エイジさんもスペックの紹介をしてくれていましたが、1WのLEDの利点を最大限生かした設計で作られています。高出力のLEDを使えばオーバーヒートのリスクがより増してくるのでKRシリーズには両サイドに2個ずつファンが装着されています。
これらは出力が50%以上になると自動的に動くように設定されています。


ムーンライトモード
KR92だとムーンライトモード、朝日モード、デイライトモード夕日モードと成ります。

夜明け夕焼けモード


朝日が徐々に明るくなる



デイライトモードで徐々に明るくなっていくときに動き出し、夕日モードに向かう徐々に暗くなる時に止まります。



それぞれの時間は内臓タイマーにて設定できるようになっています。KR93はそれぞれのモードの時の明るさを%で調整出来ます。

海を潜れば解りますが、ミドリイシなどのSPSとは違い、LPSのメタリックカラーは浅いまぶしい6500Kがまともに当る場所にはまずお目にかかれません。


どちらかというと朝日や夕日などの斜めから差し込むような光が届く場所や水深に多い。
温帯域と亜熱帯域では水質も微妙に違い季節による透明度にも差があります。
すべてのサンゴに対して万能であるとは思えませんが、サンゴにも適応力があるので、
LEDでサンゴを飼育する場合は照度や時間設定などで細かくサンゴの機嫌をみながら微調整すると良いと思います。
ⓔco-lampsではLED 6500K = 130lm x 1W LED 12000K = 95lm x 1W
と換算しているそうです。KR92-18はLED素子63個のうち12000Kが39個でBlueが24個中ムーンが1個で調光されています。30cm当り50WのLEDで最大約40000lxを灯します。

水族天地 夏神威仙夷 Aqua-Zone

水族天地 Aqua-Zone2011春号に特集されていたMichaelさんの水槽を見学しました。

水槽サイズ 2290Wx910Dx610H アクリル製
サンプ   1470Wx470Dx430H ガラス製
総水量   約1400L


照明    Aqua-Light Galaxy-LED 4x100W(12000K) 2x10W(Blue)

冷却器 1馬力     投げ込み式チタンチラーx2 ZC-1300
メインポンプ     Powerjet 16000 毎分260L 水中ポンプ
水流ポンプ      Vortech MP40wES x 2
           Aquabee 3000
底面水流       IWAKI MD30Rx2

プロテインスキマー Bubble Magus
設定水温       24

照明設定  10Wx3  ブルーLED  12:00~15:00  21:00~0:00
      100Wx4  12000KLED 14:00~22:00 

この水槽は九龍の高層マンション群の中でも高級なセキュリティーのしっかりしたマンションの17階にあります。 
ご存知の通り香港では一軒家はほとんどありえないくらいのお金持ちしかありません。


このマンションもかなりハイグレードで地下駐車場にはBMW,BENZ、PORSCHEのショールームかと思うくらい勢ぞろいでした。
マンションの17階にこんなでかい水槽を置くか?
今の地震列島日本では考えられないですが香港では100年に1度くらいしか揺れる事はないそうです。


それにしても、ダイナミックな水景は色鮮やかでハナダイやヤッコ、スズメダイ、クマノミ、ベラ、キイロハギ、ハゼ類などいったいどれくらい入っているの?と思うくらいの凄い量だ。
これだけカラフルなレイアウト水槽はどこか懐かしい気がする。


Michaelさんの夢は水族館員になる事だったそうです。今も、よく水族館に行くのが楽しみだという彼の一番のお気に入りはモヨウモンガラドオシで餌の冷凍オキアミをトングで挟んで持っていくと岩穴の奥から出てきて食べます。

香港ではマンションの水洗トイレの水は海水を使用しているそうで、この水槽はトイレの水から分岐してフィルターで濾した海水を水替えに使っているそうです。
これは、多くのアクアリストが行っている事みたいです。

香港も日本以上に暑い都市なので水温の維持が難しいみたいです。室外にクーラーの機械を設置し冷媒配管を水槽の下まで引き込み投げ込みのチタンチラーに接続しています。この方式が一番効率が良い冷却方法ですが、以前はメタハラ250Wx3灯も使っていたのでそれでも冷えが心配だったのでZC-1300を予備で追加したそうです。
現在はドイツ製のAqua-Light Galaxy-LED100W12000Kx4灯10WBluex2に変えてその心配もなくなったみたいです。


 ⓔco-lampsの実験水槽
そういえば、Eco-lamps社の実験水槽も休日や夏休みにエアコンを切っているがクーラーのオーバーヒートはまだしたことがないと言ってました。
メタハラの発熱量は半端なく凄いから、LEDに変えると水槽のクーラーの作動回数が減るのは当然です。     

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