喜びも束の間

先週、入荷したオレンジマージンバタフライは喜びも束の間の状況である。

入荷時3匹の内1匹が減圧気味で残り2匹は輸送疲れはあるも見た目には、大丈夫に見えていたが
翌日、見た目に大丈夫そうな2匹のうち大きい方が寝てしまっていた。 

よく見ると黒く染みが浮いている。 昨日は、何も無かったはずが・・・・・ 結局夕方には★になってしまった。 

減圧気味のお腹も少し膨らんで見える。  浮き袋に針を刺すしか無いのだろうか? 圧力鍋で減圧チャンバーに出来ないのだろうか? とりあえず★の個体を解剖して浮き袋の距離と方向を探る。

せっかく楽しみに引き取りに着てくれたお客様の目の前で空気を抜く。 刺しどころを間違えたらどうすんねん? だけどこのままではどないもならんで! これも経験しかないがしびれてしまう。 
今まで、採集の現場でダイバー達が目の前でしてきた事、見てきたことを試すだけ。

前日、今一度水中で刺すビデオを見てみたが水槽で浮くのと水中で膨らんでいるのとでは妊娠5ヶ月と臨月くらいの差が有る。 解剖の結果を見て刺してみた。 
なんとか完全ではないが抜けてくれた。

暫く、悶々とした日が続くだろう。 152mで採集してきた魚ゆえに心配していた事が現実になった。
リスクを恐れていては究極のチョウチョウは飼えないが価格も価格である。 過去に2度入荷した時はこんな事はなかったので安心していた。 それでもハワイの152mは沖合いの何も無いブルーウォーターダイビングの中である。キュラソーやパラオでは浅瀬まで根が続いている。 本来なら少しずつ引き上げて針を刺す事はしないほうがいいだろう。しかし、外洋のハワイ沖水深152mではそうはいかない。

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