平成20年度 財団法人 黒潮生物研究財団 大一回通常理事会前夜、夜のパトロールに行ってきました。といってもお姉ちゃんのいる場所まで40Km以上あるこの場所では本当のナイトダイビングの事です。 それというのも今週から研究所ではサンゴの産卵の調査が始まりました。
過去6年のデーターによるとスギノキミドリイシとキクメイシの一部が数年前に産卵している。
この日は大潮の満月になるためかなりアツイと意気込んで、目崎研究員に質問すると、良くそう思っている人が多いみたいですが、過去6年間のデーターで見るとそれ程では無いと言う。
研究所がこの地に出来るまで、大阪の堺市に有るステラケミファ㈱の三宝工場に研究室が有り私もその当時に串本に産卵を見るために3日続けて通った事が有ります。
その時、日没後エントリーし夜の11時くらいまでずっと海中にぷかぷかと浮きながら、今か今かと見ていましたが結局見る事が出来なかった。
その後、大月町に研究所が出来る事になりその準備期間に一度樫西のエコロジーキャンプ前でNHKの取材で海に入った時も見る事が出来なかった。 そんな事で、じゃ今夜一緒に潜って観察しようと夕食後の7時半にビーチからエントリーした。
この浜を毎夜パトロールすればいろんな情報が得られるんですよと、浮き浮きしながら話す。彼はこの数年産卵シーズンに余程の台風でも直撃しない限り毎晩パトロールしています。
昨年の情報は黒潮生物研究所のブログに記録されています。
今回、運転手として参加している管理人はナイトダイビングは初体験みたいでゆっくり海を観察する事無く皆に必死で着いていってました。
せっかく夜のヤドカリを観察出来るチャンスだったのに、彼にすればそれど頃では無かったようです。 ライトが消えたらどうなるとか?後ろからサメが現れないかとか恐怖が先立って皆のライトしか見ていないような状況だったみたいです。1時間半のパトロールも結局この日も産卵は確認出来なかったのですが、久しぶりにナイトダイブを楽しんで夜の海の生き物を観察できたので満足であった。
西泊などの温帯域では過去のデーターでは満月よりも下弦の月の方が高確率となる。この夏のアツイ予定日は7月海の記念日の後の週末24から26日がお祭りになるのではないかと予想しています。
久しぶりに夏の大月町に行ってみようか? 一緒に見に行きたい人が5名以上集まればツアーを作りましょう?黒潮生物研究所ではミドリイシの卵を採卵し水槽で着床させて育てる実験を10年前から行なっています。去年も約1000個は着床に成功しています。
先日某テレビでサンゴの卵から着床させて育てるのは阿嘉島研究所が世界初と言ってましたが、その技術は数年前に串本海中公園で既に確立された、技術で串本海中公園では卵から育てたミドリイシが産卵してその卵を育てることまで出来ています。
TVが大々的に放送する前に業界では知れていた事なのですが言った者勝ちみたいなことは良く有りませんね。