東北から南下した私たちは、大宮を拠点としAMA-JAPAN EcoSystemの新商品ジャーマンピュアケミストリーシリーズの導入店舗様への使用説明に走りました。 まず最初に大宮近くのアクアステージ21さいたま店に伺い、手の空く時間を待って取り扱いの説明を行おうと入ると先週導入したトレースエレメント4パックが売切れてしまったので追加して欲しいとうれしい再ご注文いただきました。
カルシウムABCよりもトレースエレメント4パックが勝手に売れてしまっているので数を合わしておきたいということでした。勝手に売れている?カルシウムリアクターを持っている人が多いから仕方が無い事かなと思いますが今回はボーリングメソッド講習の為にLeng氏は来てくれています。
世界中を訪問し、凄い水槽を見ているLeng氏はドイツでは最近カルシウムリアクターを使うユーザーは減っていると言う。理由として調整が難しかったりメンテンスが面倒だったりする。多くのユーザーは忙しく、ちょっと放っておくと詰まっていたりしたり、酷い時にはポンプが止まって排水が詰り、いつから止まっていたのか解らないまま通水して硫化水素でお魚が全滅したりする。メンテナンスの度にに漏水するリアクターも有る。それよりも、簡単で調整し易いのが新しく発売されたジャーマンピュアケミストーリーシリーズだ。すべてが、医療用や検査用の最高級グレードを原料に作られているにも拘らず、財布にも優しい、Eco商品です。トレースエレメント4パックはROで薄めてドーシングポンプで添加すればお手軽だ。
ここでシステムやカルシウムリアクターの調整について最近の傾向をお話したいと思います。
現在欧米ではベルリンシステムは進化しベルリン+リフジウムが主流となりつつあります。
ベルリン式でアクロポラやコモンサンゴ類を育てるのは一般的に簡単で、その上のLPS類やヤギ、トサカ、シーファンなどを一緒に育てる事が難しく、それらをうまく育てる方法としてリフジウムが組み込まれています。
アクロポラ類を育てるなら水槽のKHを10くらいに調整すればアクロポラは成長が早くなりますが、形状が自然界の物に較べて歪な成長をする事が有ります。
その時LPSは高KHを嫌い、ポリプの伸びが悪くなり開きが悪くなります。昨年、サンゴ礁域の天然海水をパラオ、バリ、串本で計測しましたがいずれも1.027から1.028くらい有りKHは7をさしました,カルシウムは420mg450mgマグネシウムは1250mgから1300mgを計測しました。
サンゴがご機嫌な比重は1.027から28です、しかしReefタンクに適した比重は1.025から1.026に調整したほうが蒸発による高比重によるダメージを回避できるでしょう。
ではKHは7よりも減少を考えて8を指標にしましょう。サンゴ礁域のKHは正確には6.8くらいと言われています。しかし成長やシステムによる減少を考えてKH8に調整します。カルシウムは420mgから450mgマグネシウムは1250mgから1300mgに調整します。これくらいに調整すれば大方のサンゴは心地よくポリプを伸ばし機嫌良く膨らむでしょう。このときにトレースエレメント4パックを添加することでサンゴの吸収はより活発になり、物質交換が盛んになり成長や発色が良くなります。
ではカルシウムリアクターの調整ですが、私の経験ではKnopリアクターコラリス使用でリアクター内のPHを6.5に調整し流速を1時間1Lから5L(CtypeからHD、HD-Sで流量は違います)が24時間経過した後はKH20前後の海水が排水されます。
その時出来るだけ少量のCO2でリアクター内を反応させて排水される海水を調整し水槽のKHを7から8になるように流量調整して下さい。過剰なCO2の添加は藻類の成長を促進してしまいます。その為、水槽やライブロックに苔が繁耗する危険があります。
リフジウムを接続すれば、海藻が余分なCO2を吸収し、水槽への影響を抑えてくれます。
その時にKHが低ければカルシウムAを投入して下さい。カルシウムが低ければカルシウムCと投入して下さい。そしてカルシウムとKHの調整がうまくいけばカルシウムBを入れて下さい。天然の海水に含まれた80種類の微量元素がサンゴに活力を与えます。
カルシウムリアクターを取り付けていなくても水質を測定しカルシウムABCを添加するだけでカルシウムバランスを簡単に保つ事ができます。
そして週に10%の海水交換でより良いコンディションを維持出来るでしょう。というような説明と4種類の素晴らしいReefタンクのDVDを関東周辺の取扱店さまに2日間で生麦海水魚センター、珊瑚堂、プライベート水族館、B-BOXアクアリウム、東京サンマリンと見ていただき時間切れとなりました。今回廻り切れなかったお店には来月またお邪魔したいと思います。来月はEcoMiniのデモ機もご案内できると思います。それにしても、東京は40K走るのに2時間掛かる、弘前、秋田、仙台と快適な東北ドライブをしてきた私たちにとって、信じられない交通事情の悪さです。プリウスは東北で3日間500Kmをリッター20Kで走ってくれましたがハイエースGLはディーゼルターボでリッター7から8Kこれでも渋滞は少ない方だと大谷氏は言ってました。5日間の出張にお付き合いいただいた皆様ありがとうございました。